ハシバ木の家

広々とした土間が日本人のDNAに訴えるのか、とても安らぐ。 左手は勝手口に続き、家人の使い勝手もいい。 梁と上がり框には、古材の松を使用しアクセントとした。
キッチンからリビングダイニングを和室を見渡す。 気密性・断熱材にすぐれているので、冬は薪ストーブ一つでどの部屋も十分暖かく、 夏はエアコンなしでも過ごせるほどの快適。
Eさんは広い敷地で野菜づくりを楽しんでいる。 目の前で収穫した新鮮な野菜が、そのまま食卓で味わえる贅沢な暮らしだ。
一間の広さがある縁側は、屋根付きで、トップライトがあたるため明るい。

動線がすっきりしたキッチン。マツの古材のカウンターがシックに納まっている。奥の扉は勝手口に続き、玄関へも出られる。

伝統的な木造軸組み住宅をベースに、安全性、耐震性、自由性をより高めた「ハシバ木の家」。 堅牢さや高気密・高断熱をうたった家は多いが、Eさんは「大規模構造物や公共施設の工事で実績のある地元企業のハシバテクノスなら、 施工に絶対の信頼が置ける」と考え、この住まいを建てた。
実際、完成後には目に見えない基礎や構造部分で絶対に妥協をしない同社のこだわりが、毎日を暮らすうえで大きな安心につながった。
完全自由設計であることも、暮らしを豊かにしてくれる大きな要素だ。 一見するとシンプルな間取りだが、大きく張り出した縁側、広い土間スペースなど、 この家には住まい方へのこだわりを感じさせる点が随所に見られる。絶妙に風景を切り取る窓の眺めは、どれも心和ませてくれる。
また、玄関の梁、上がり框、キッチンカウンター、大黒柱、和室の床柱などには、古材がさりげなく使われている。 すべてハシバテクノス古材センターの豊富な品揃えから選ばれ、再利用されたものだ。さらに、こうした古材を生かし切り、 新たな家に調和させる大工さんの仕事がまた見事である。
「ハシバ木の家」は、「自分仕様」を高付加価値で実現できる安心の住まいだ。

六角形の外観が可愛らしいグリルハウス。これもハシバテクノスが扱っている。

グリルハウスの内部。大人十数人でもゆったり座れる。気の置けない仲間とする焼肉パーティーは最高。

Eさんがこの土地を選んだのは、十分な広さがあり、ロケーションもすばらしかったから。確かに周囲は森に囲まれ、 野鳥のさえずりをいつも耳にすることができる。畑では、季節の花や野菜が丹念につくられている。 すぐ近くにゴルフ場があるが、「クラブを鍬に持ち替えた」というように、Eさんの畑仕事はもはや趣味の域を越えて本格的だ。
薪ストーブの暮らしを楽しむために、チェーンソー、薪割り機、薪を運ぶための軽トラックも購入した。 畑仕事や薪割りをして一息つきたいときは、お気に入りの縁側に腰掛ける。この家で過ごすようになって、 暮らしの豊かさとは何かを改めて気づいたと、生き生きした表情で話す。
家の脇に建つ六角形の建物は、フィンランド製のグリルハウスだ。 これもハシバテクノスが扱う商品で、十数人が楽に入れる室内では、煙を気にすることなく焼肉が楽しめる。 家にいるのとは違う種類のコミュニケーションを、家族や友人との間で楽しめる格好の場所だ。
この家が建って三年。庭に植えられた柿が実をつけるころ、Eさんたち家族とこの住まいは、 今よりもっと周囲の自然に馴染んでいることだろう。

敷地面積 1386.70m2(419.45坪)
延床面積 123.22m2(37.27坪)
1F面積 69.83m2(21.12坪)
2F面積 53.39m2(16.15坪)
デッキ面積 14.34m2(4.34坪)
工法 木造軸組工法
基礎 鉄筋コンクリート耐圧盤基礎
構造材 土台/ヒバ集成
管柱/赤松集成、ホワイトウッド集成
通柱/米松集成
断熱材 現場発砲ウレタンフォーム75㎜
屋根裏/現場現場発砲ウレタンフォーム140㎜
玄関基礎周り・土間下/押出ポリエチレンフォーム25㎜
屋根材 野地合板12㎜+アスファルトルーフィング22㎏+ガルバリウム鋼板横葺0.35㎜
外装材 ダイライト+防湿シート+通気層21㎜+窯業系防火サイディング12㎜一部サワラ板張自然塗料塗布
床材 ナラ無垢材
開口部 YKK/エピソード70
キッチン タカラ/リテラ
バスルーム タカラ/プレデンシア
その他 ストーブ/アンデルセン morso361DCB型